小学生からはじめる
プログラミング
公開日:2022.09.30
最終更新日:2024.09.05
ITの普及に伴い、小学校・中学校・高校でのプログラミング教育の必修化されました。しかし実際にいつから始まって、どのような授業になるのかがよく分からないという親御さんも多いようです。ここでは小学校・中学校・高校におけるプログラミング教育の必修化の時期と、実施されている授業内容について解説します。
※この記事は2022年9月30日に公開された内容を修正して、2024年3月14日に再公開したものです。
小学校のプログラミング教育はすでに必修化されています。ただし実施される授業の内容は、各学校で異なります。小学生のプログラミング授業が必修化された時期と内容を解説しましょう。
小学校でのプログラミング教育は2020年から必修化されました。既にすべての小学校で2019年からの移行期間を挟み、2020年4月からプログラミング教育が実施されています。
公表されている新学習指導要領のなかには、「何年生で特定のカリキュラムを実施しなければならない」といった決まりは明記されていません。そのため、それぞれの学年における授業内容は各小学校で異なります。
小学校でプログラミング教育が必修化されたといっても、プログラミングという科目が新設されるわけではありません。小学校でのプログラミング教育は、算数・社会・理科・音楽などの各科目の授業内に組み込まれる形で行われます。
また、小学校のプログラミング教育の目的は、難しいプログラミング言語を覚えたり書いたりすることではなく、「論理的思考力を身につけること」にあるということを知っておく必要があります。
小学校で実際に実施されているプログラミング教育では、以下の例が挙げられます。
では中学生のプログラミング授業はいつ始まってどのような内容なのでしょうか。
中学校におけるプログラミング教育は、2021年から新しい項目を追加する形で必修化されています。中学校では2012年時点での学習指導要領で、技術・家庭科のカリキュラムとして「プログラムによる計測・制御」という科目が必修化されていましたが、2021年からはより具体的な内容のプログラミング教育が実施されています。「技術」の授業などに組み込まれるケースが多くみられます。
小学校のプログラミング教育は論理的思考力を身につけることが主目的ですが、中学校でのプログラミング教育は実際的に「IT社会を生き抜く力を身につけること」が目的となります。そのため、小学校での授業よりも高度な内容を扱います。
中学校のプログラミング教育は、2021年まではソフトウェアを用いた一方向的な授業が多かったですが、現在の新学習指導要領からは「ネットワークを活用した双方向的なプログラミング教育」に重点がおかれるというのも大きなポイントです。
実施されるプログラミング教育の内容は新学習指導要領に沿ったものになりますが、小学校と同様に具体的な授業内容は各中学校で異なります。授業の例としては、以下が挙げられます。
高校のプログラミング教育は、2022年から必修化されました。2021年までは、高校の情報科において「情報の科学」という科目を選択すればプログラミングを学べるという形でした。科目選択で「情報の科学」を選ばなければ、高校の授業でプログラミングを学ばずに卒業する生徒も多かったのです。
そこで2022年からは、高校の情報科において必修科目の「情報Ⅰ」と選択科目の「情報Ⅱ」が追加されました。前者ではプログラミング言語・ネットワークの構築・データベースの基礎知識などを学習し、後者では情報Ⅰを基礎として情報システム・情報コンテンツ・データサイエンスなどを学びます。つまり、必ずどちらかの授業を取ることになっています。
高校でのプログラミング教育では、実際にプログラミング(コード入力)の授業が開始されます。使用されるプログラミング言語は、ドリトル・HTML・CSS・JavaScript・C言語などです。
高校で行われるプログラミング教育の例として、以下が挙げられます。
小学校でも必修化されたプログラミング教育は、IT化が進む現代において非常に重要な意味を持つようになっています。2025年度の大学入学共通テストからは「情報」の科目が追加され、ますます注目されるプログラミング学習。楽しみながら学んで、これからの時代に必要なスキルを身に付けておきましょう。
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