小学生からはじめる
プログラミング
公開日:2023.08.01
最終更新日:2024.06.26
近年、小学校で必修のプログラミング教育がスタートしました。親世代が小学生だったころには無かった内容であるため、どんなことを学ぶのかが気になることでしょう。
小学校では何の授業でどんなプログラミングを学んでいるのでしょうか。プログラミング教育のねらいと現状について解説します。
この記事の目次
小学校でプログラミング教育がスタートしたと言われても、具体的な教育内容や授業のイメージはわかないかもしれません。
そもそもプログラミングとは何なのか、そしてどのように授業でプログラミングを教えるのかについて解説します。
プログラミングとは、コンピュータを動かすための指示書であるソースコードを、プログラミング言語で作成する作業を指します。
プログラミングはソフトウェア開発全般に使われており、パソコンやスマホ、ゲーム機などのアプリやソフトウェアはもちろんのこと、炊飯器や冷蔵庫、カーナビなどの家電を制御するソフトウェアなども開発できます。
実際にプログラムを制作する際は、各プログラミング言語の書式ルールに従って、処理をさせたい内容を記載(コーディング)していきます。
こうして作られた指示(ソースコード)の集まり、つまりプログラムをコンピュータが読み込んで順に処理を実行します。
小学校で学ぶプログラミングでも、コンピュータを動かすためのプログラムを作る体験が行われます。ただし、いきなりプログラムを作成するわけではなく、「プログラムとは何か」を理解するのと同時に、生活の中でプログラミングがどのように使われているかなどを糸口にして、プログラミングを身近に感じることから始めます。
小学校の全学年の時間割を見ても「プログラム」や「プログラミング」という科目は見あたりません。プログラミング教育については学習指導要領に例示がありますが、各小学校の裁量に任されている部分が大きいのが現実です。
文部科学省の「プログラミング教育の手引き」の中には、導入の経緯と目的、プログラミング教育を行う場面の分類や外部との連携などが中心に示され、学習指導要領を補足する形で授業内容の例示がされています。
小学校のプログラミング教育は、プログラマーを養成することを目的としていません。プログラミング教育のねらいとしては、「プログラミング的思考の獲得」と「各教科への応用」の2点が挙げられます。それぞれについて解説しましょう。
プログラミング教育は、スマホアプリやパソコンだけでなく、日常生活の中にある身の回りの製品にもプログラムが活用されていることや、プログラミングが生活に役立っていることを実感させることから始まります。
例えば何か課題を解決する際は、まず原因や要因を明らかにし、最適な対策とその実行手順を考えて実行します。つまりプログラミング教育では、思考力や判断力、想像力や表現力などを身につけて、問題を解決する能力を高めていくことを目指しています。小学生では例えば、料理やカードゲームといった身近な題材を使って、このような思考を鍛えていきます。
プログラミング的思考に基づいて、各教科で習った内容を再確認することは、学びをより確実なものにする復習的な役割を果たしています。プログラミングと相性が良い科目の例は、理科や算数などです。
例えばある小学校では、算数で正三角形を学習した後に、プログラミングを使って正三角形を作図させるにはどうしたら良いかを考える授業が実施されました。正三角形のプログラミングが完成した子どもは、応用で正六角形に挑戦しています。また、理科で電気の性質を学んだ後、電気を無駄なく使うアイデアを考え、プログラムで実現するという授業も行われました。
小学校でのプログラミング教育が必修化されたことにより、デジタル教育の充実が進み、小学校のへのプロジェクターやパソコンの配置が充実し、デジタル教科書や学習アプリなどの活用も始まっています。実際に小学校で行われているプログラミング教育にはどのような授業があるのでしょうか。
理科で学ぶ天体の動きをより具体的に体験することを目的として、学校周辺の景色などを取り込み、身近なランドマークを目印にして天体の動きをプログラミングで表示します。この授業では、無料のプログラミングアプリ「Scratch」(スクラッチ)を使用します。
ゲームの中で課題が出され、計算処理を用いて課題をクリアしていくゲームを使った授業も行われています。このゲームは、個人で行うだけでなくグループで作業できるようになっているのが特徴です。協力して効率的に作業する方法や役割分担、計画性の大切さを学ぶグループ活動が行われます。
一部の小学校では、IT企業の協力を得て、小学生でも理解しやすいビジュアルプログラミング言語を使った授業も行われています。プログラミングでシミュレーションを作成し、プログラミングと同時に情報リテラシーを学ぶことが目的です。
このように、小学校でのプログラミング教育は、他の科目の理解を深めるために活用される一方で、プログラミング的思考や創造力を育むことにも重点を置いています。
小学校のプログラミング教育は、プログラミング的思考を身につけることと、プログラムを各教科への応用に役立てることを目指して行われています。「プログラムそのものについてもっと深く学びたい」あるいは「子どもの学年ではまだプログラミング教育が始まっていないが、子どもが興味を持っている」という場合には、小学生向けのプログラミングスクールなどを活用するのもおすすめです。
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